ネパールのカトマンズ盆地の南側にある農村。周囲に田畑が広がる小高くなった台地の上に、鎮守のような寺と広場を3階建ての建物が囲み、緩やかな城壁を形成している。
　村への階段には狛犬のようなものがあり、広場は石で舗装され、井戸（水道設備もあり、現在は水道を利用していた）があった。着いた当初、広場一面で農作業が繰り広げられていたが、間も無く夕立が襲い、少々寂しい広場の写真となってしまった。
　カトマンズ盆地には、このような小さな集落が丘や山の上、川沿いなどに無数にあり、限られた旅程の中でいくつか訪れたが、それぞれ地形や集落の規模に応じて様々なバリエーションがあり、いくら時間があっても飽きないと思った。

1992年春